役員車とは、会社の役員が業務で使用するために用意された専用の社用車です。適切な車種を選べば、企業のブランドイメージ向上や移動時間の有効活用、節税効果も期待できます。
本記事では、役員車の基本知識から選び方のポイント、経費計上の方法について解説します。おすすめの車種7選や導入時の注意点もまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
役員車とは

役員車とは、企業の社長・取締役などの役員が業務の移動や来賓の送迎に使用する専用の車両です。一般社員が使う社用車とは用途・求められる品質・選定基準のすべてが異なります。
役員車と営業車や商用車
役員車・営業車・商用車の区分は法律で定められているわけではなく、使用目的と乗車対象によって慣習的に区別されています。営業車は営業担当者が顧客訪問に使う車を指し、不動産業界ではセダン、商品サンプルを運ぶ場合はバンやトラックが選ばれる場合が多いです。
商用車は荷物の運搬を主な目的とする車両全般を意味し、緑ナンバー(事業用)と白ナンバー(社内業務用)に区分されます。役員車の場合、役員にふさわしい高い快適性・静粛性・格式が求められる点が最大の特徴です。
社用車との違い
社用車とは、法人や個人事業主が業務に使用するすべての車両を包括する言葉であり、役員車はその中のひとつの区分に位置づけられます。リースやレンタカーは企業が所有していないため、社用車に分類されます。
役員車を独立した区分で管理すれば、ドライバーの配置・保険の設定・経費処理をより適切に運用できます。
役員車が増加している背景
近年、役員車の導入が進む企業が増えている背景には、「経営層の高齢化」と「企業のリスクマネジメント強化」という2つの要因があります。帝国データバンクの調査によると、2025年末の全国の社長の平均年齢は60.8歳に達し、35年連続で過去最高を更新し続けています。
経営層の年齢が上がるにつれ、長距離移動や渋滞中の運転は身体的な疲労が蓄積し、交通事故を引き起こす可能性が高いです。万が一、企業トップが事故の当事者になれば、事業継続への支障だけでなく企業の社会的信用を失うリスクがあります。
こうした背景から、「役員の安全と健康を守るための投資」として役員車の導入が進んでいます。
出典:全国「社長年齢」分析調査(2025年)|帝国データバンク
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役員車を導入するメリット

役員車の導入は、役員個人の利便性にとどまらず、企業全体の安全管理や対外的な信頼にもつながります。ここでは、役員車が企業にもたらす主なメリットについて、以下の項目別で解説します。
安全性の確保
専任のドライバーが運転を担うことで、役員が運転疲労や不慣れな道路状況によって事故を起こすリスクを大幅に低減できます。役員は機密性の高い情報を日常的に扱うため、不特定多数が利用する公共交通機関は情報漏洩のリスクを伴います。
信頼できるドライバーが管理するクローズドな移動空間を確保すれば、役員の身体的な安全と情報セキュリティを同時に守ることが可能です。
ブランドイメージの向上
役員が整備の行き届いていない車で訪問すると、取引先から「経営状態に問題があるのでは」という印象を与えかねません。手入れの行き届いた一定水準以上の役員車を使用することが、取引先との信頼関係を構築する助けとなります。
一方、企業の経営状況に見合わないほど高価な車を選ぶと、取引先に対して不必要な反感を招く場合があるため注意が必要です。
時間の有効活用
専任のドライバーに運転を任せることで、役員は移動中に本来オフィスで行う業務を車内で遂行できます。仮眠や休息をとれば、移動後の商談・会議に万全のコンディションで臨めます。
公共交通機関では待ち時間や乗り換えが発生しますが、専用の役員車であれば急な外出にも即時対応が可能です。
役員車の経費

法人名義で登録した役員車が業務使用の車両として認定された場合、購入費を含む様々な費用を法人経費として計上できます。購入費は一括で経費にはできず、普通車の場合は耐用年数6年、軽自動車の場合は耐用年数4年に基づいた減価償却費にて分割で計上します。
経費として認められる費用の種類と内容は、以下のとおりです。
- 車両購入費
- 燃料費
- 自動車保険料
- 車検・点検費用
- 駐車場代
- 自動車税・重量税
- ドライバー人件費
法人税は事業で得た利益に課されるため、経費を積み上げることで課税される利益を圧縮し、納税額を抑えることが可能です。
役員車の5つの選び方

役員車の選定は、企業イメージと役員の業務スタイルを考慮して選ぶことが大切です。ここでは、役員車選びで押さえるべきポイントについて項目別で解説します。
1.車種
役員車の車種を選ぶ際は、「誰が・何人で・どのような目的で使うか」を最初に整理することがポイントです。役員一人の単独移動が中心であればセダンタイプ、複数名の送迎が多い場合はミニバンタイプなど、用途を先に明確にすることで選択肢を絞り込めます。
役員自身が運転する場面があるのか、専任ドライバーが運転するのかによっても、求められる運転のしやすさが変わります。
2.車体の大きさ
車体の大きさを選ぶ際に最初に確認すべきは、自社や主要取引先の駐車場の寸法です。全高1,550mmを超える車両は機械式立体駐車場に入庫できないケースがあり、導入後に駐車できないというトラブルが発生してしまいます。
そのため、駐車環境・同乗人数・走行エリアの3点を事前に整理したうえでサイズを決定することが大切です。
3.自動車メーカー
メーカーを選ぶ際にまず確認すべきは、自社の取引先や系列企業との関係性です。自動車メーカーと取引のある企業が競合他社の車両を役員車にすると、取引先に対して不必要な印象を与えるリスクがあるため、業種との相性を考慮することが基本です。
海外取引先との接点が多いか・国内取引が中心かという観点を軸に、自社のビジネス環境に合ったメーカーを選ぶことがポイントです。
4.車のグレード
グレードを選ぶ際の基準は、役員の役職序列と企業規模との整合性です。代表取締役が最上位グレードに乗っている場合、取締役や執行役員には同車種の一段下のグレードを割り当てれば、役職ごとのバランスが自然に保たれます。
取引先の役員車のグレードを上回ると、良好な関係構築の妨げになることがあるため、業界標準の水準を事前に把握しておくことも重要です。
5.車体の色
車体色を選ぶ際には、フォーマルなビジネスシーンで違和感のない、落ち着いた色合いを選ぶことが大切です。個性的なカラーは役員個人の好みを前面に出しすぎる印象を与える場合があり、取引先や来賓への印象に影響することがあります。
ブラックや濃紺は傷・汚れが目立ちやすいという特性があるため、定期的な洗車とメンテナンスがしやすい車体を選択しましょう。
【2026年最新版】おすすめの役員車7選!

役員車として選ばれる車種は、快適性・格式・安全性の3点において他の車両より高い水準が求められます。国産車・外国車それぞれに強みがあるため、企業規模や役員の用途に合った一台を見極めることが重要です。
TOYOTA:センチュリー
センチュリーは日本の皇室でも使用されてきた、国産最高峰の高級セダンです。塗装から内装まで職人の手仕事による妥協のない仕上がりで、とくに後部座席はファーストクラスに匹敵する乗り心地を実現しています。
徹底的に作り込まれた静粛性は長時間の移動での疲労を最小限に抑え、車内での機密性の高い会話や業務を快適に行える環境を提供します。
TOYOTA:クラウン

出典:トヨタ自動車WEBサイト
1955年の誕生から70年にわたり役員車の代名詞として君臨してきたのが、トヨタのクラウンです。現行モデルはクロスオーバー・スポーツ・エステート・セダンの4タイプがあり、企業のイメージカラーに合わせて最適なタイプを選べる柔軟さが特徴です。
フォーマルな送迎用途にはセダンタイプが特に適しており、開放的な後席空間が長時間の移動でも快適さを維持します。
TOYOTA:レクサス

出典:トヨタ自動車WEBサイト
レクサスはトヨタが展開するプレミアムブランドであり、高級セダンの頂点に位置するレクサスLSはその最高峰のモデルです。本革の重厚な内装と高度な運転支援技術が融合した、極上の移動空間を実現しています。
国産車の信頼性と国際基準の高級感を両立させたい企業にとって、レクサスは最もバランスの取れた選択肢です。
TOYOTA:アルファード

出典:トヨタ自動車WEBサイト
アルファードは、高級ミニバンとして役員送迎の分野で圧倒的な支持を集めている車種です。他のラグジュアリーブランドの車両と比較しても際立つ広い室内空間は、複数名の役員や来賓が同乗する際も窮屈さを感じさせません。
送迎目的で複数名が同乗する機会が多い企業にとって、アルファードはセダンに次ぐ最有力の役員車候補です。
TOYOTA:グランエース

出典:トヨタ自動車WEBサイト
グランエースは、都会的なラグジュアリー感と広大な室内空間を兼ね備えた大型プレミアムミニバンです。6人乗りと8人乗りの両仕様で大容量のラゲージスペースを確保しており、大型荷物を積んでの移動でも余裕のある積載が可能です。
吸遮音材の最適配置によって高い静粛性を実現しているため、車内での打ち合わせや会話がしやすい環境が整っています。
メルセデス・ベンツ:マイバッハ

メルセデス・マイバッハSクラスは、メルセデス・ベンツの中でも特別な地位を持つ超高級セダンです。安定した乗り心地と徹底した安全性能を兼ね備えており、世界最高水準の役員車として国際的に高く評価されています。
国際的なビジネスの場で企業の最高水準を対外的に示したい場合に、マイバッハは最適です。
BMW:7シリーズ

出典:BMW Japan
BMW7シリーズは、スポーティな走行性能と上質なラグジュアリー空間を高い次元で両立させたセダンです。最大31.3インチのシアタースクリーンが選択可能な後席空間は、移動中の時間を充実させる非日常的な体験を提供します。
走りの質感を重視しながらも欧州ブランドの格式と先進性を求める役員・企業に向いた、バランス型のプレミアム役員車です。
役員車を選ぶ際の注意点

役員車の選定では、予算と格式のバランスを保ちながら、税務・運用上のリスクを事前に把握しておくことが重要です。ここでは、役員者を選ぶ際の注意すべきポイントを以下の項目別で解説します。
会社の規模、企業イメージにあった車種やグレードを選ぶ
役員車のグレードは、会社の業種・規模・財務状況と釣り合いの取れた水準で選ぶことが基本です。経営状態に見合わないほど高級な車を選ぶと、取引先や従業員から経営判断への不信感を招く可能性があります。
同業他社や主要取引先がどのような役員車を使用しているかを事前に調べ、業界標準の水準を把握したうえで決定するのが賢明です。
注文から納車の日数を事前に確認
役員車として人気の高い車種は注文が集中しやすく、発注から納車まで数ヶ月を要するケースが多いです。人気グレードや特定カラーは生産枠が限られており、希望の仕様通りに手配できない可能性がある点も理解しておく必要があります。
希望する車種が決まった段階で、担当ディーラーに最新の納期目安を確認し、余裕を持った導入計画を立てましょう。
私用では利用しないようにする
法人名義の役員車をプライベートで使用した場合、利用分は役員への給与(現物支給)とみなされ、所得税の課税対象になります。業務と無関係な目的での使用は、税務調査で指摘されると追徴課税が発生するため注意が必要です。
業務利用と私的利用が混在する場合は、利用割合に応じた按分処理の方針を税理士に伝えておけば、税務上のトラブルを未然に防げます。
役員車やドライバー派遣を利用するという選択肢

役員車の運用方法として、自社でドライバーを雇用する方法以外に、専門会社へドライバーの手配を委託する選択肢があります。ドライバー派遣を活用すると、採用・研修・労務管理といった自社雇用にかかる手間とコストがかかりません。
ドライバーの急な欠員発生時も派遣会社が代替要員を手配するため、役員の移動スケジュールへの影響を最小限に抑えられます。プロのドライバーをすぐ確保できるため、移動が多い企業にとって特にコストパフォーマンスの高い運用方法です。
役員運転手は外部委託するべき?直接雇用との違いや、導入メリットも解説
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役員送迎ドライバーとは?業務内容や委託するメリット、業者の選び方も解説
役員車に関してよくある質問

最後に、役員車に関してよくある質問に回答していきます。
役員車の相場はいくらですか?
役員車の費用は「車両価格」と「維持費・運転手費用」の2軸で把握しておく必要があります。会長・代表取締役クラスにはセンチュリーやレクサスLSなど、1,500万円〜2,500万円超の車種が選ばれる傾向があります。
専務・常務クラスには、アルファードのエグゼクティブラウンジやクラウンなど、500万円〜1,000万円前後が相場です。
役員は車通勤できますか?
役員が役員車で通勤することは可能ですが、「社内規定の整備」と「税務上のリスク管理」を事前に行うことが不可欠です。税務署から私的利用とみなされないためには、業務上の必要性を明確にしておく必要があります。
トラブルを防ぐために、車の利用者や通勤ルートの届け出などを車両管理規定に明記し、経費処理の方針を確認しておくことが重要です。
役員車を導入して日々の移動を快適にしよう!

役員車は安全性・企業ブランド・業務効率の3つを同時に高める経営投資です。車種選定や経費処理、運用ルールを整備すれば、コストと税務リスクの両方をコントロールできます。
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